


モチーフは、戌年の「犬」。
けれど、犬そのものを描くのではなく、
影で犬を描くことから発想を始めました。
両手で作る手影絵。影絵は、道具のいらない遊びです。
光を当てることで浮かび上がる犬のシルエット。
イラストとしては極めてシンプル。
しかし、視線の中で“像が結ばれる”瞬間に、ちいさな驚きが生まれます。

口を開け、今にも吠えそうなフォルム。
静止画なのに、音が聞こえてきそうな形。
年のはじまりに、「さあ行こう」と背中を押すエネルギーを込めました。
色数は最小限。
主役は、光と影、そして想像力。
見る人の頭の中で完成する年賀状です。
デザインは、
描くことだけではなく、
想像させることでも成立する。
その実験でもあり、宣言でもあった一枚でした。

All|折尾 祐希