

オンドでは毎年、オリジナルの年賀状を企画・制作しています。2026年は、干支より先に 「オンドという名前そのもの」 を見つめ直すことから始まりました。
再確認でも、再認知でも、再告知でもない。
再点火。
この名前に込めた意味を、改めて“手で触れられるかたち”にする年賀状です。
今回のメイン制作物は、オリジナルデザインの手ぬぐい。温度と音頭のロゴタイプをパターン化しました。

温度を感じる素材。
音頭を生むリズムの道具。
「温度」と「音頭」をつたえるものとして、手ぬぐいという日本的で身体的なメディアを選びました。パッケージの帯まで含めてデザインし、そのまま販売できる完成形として郵送。
添えたメッセージは、「ちょうどいいオンド。」
熱すぎず、冷めすぎず。
高すぎず、鈍すぎず。
人が動き出す“適温”と“適拍”をつくる。
それが私たちの仕事姿勢です。
この手ぬぐいは手捺染(てなっせん)で作られています。手捺染は「手」で行う「捺染」です。1色ごとに型を作り、色糊をスキージーと言われるへらで生地に刷り込んでいく製法です。通常の捺染や機械プリントでは、表面だけをサラッとプリントするので、裏面まで色を通すことは出来ません。
ですが、当店では裏面まで色を通すことにこだわっております。裏面まで色を通し、なおかつ表面の細かい柄を再現するというのは、実はたいへん手間がかかりますが、手間暇かけて、一枚一枚丁寧に仕上げております。
それゆえ、注染や本染めでは難しい細かい柄も表現でき、お客様のデザインを忠実に再現することができます。プリント手ぬぐいにありがちな、周囲の余白も必要なく、全面綺麗に色をのせることが出来ます。
有限会社 手ぬぐい工房 ポスター堂 様
生地はきめ細かく、細かい柄も可能な岡(おか)。印刷色は2色に抑えながら、物足りなさを感じさせないようなデザインにしています。色はオーダーメイドでお願いしました。実はたたみ方も2パターンあります。

年賀状本体には、トレーシングペーパーの透け感を採用。サウナの中、湯気の中、少し曖昧で、あたたかい空気。
そこに、干支の馬が手ぬぐいをくわえてブンブン振り回し、いい汗をかいている挿絵を添えました。

外側の年賀シールにも、サウナで汗をかくイラスト。外装から中身へ。イラストがストーリーをつなぐ設計です。

さらに今回は、自社オリジナルブランド知覧茶専門店YOGŪの知覧茶を同梱。
「良い汗をかいたら、一服してください。」
年賀状というより、小さな体験のセット。受け取った人の時間の中に、オンドの“温度”を置く試みです。

株式会社オンドの社名には、
二つの意味を忍ばせています。
温度と音頭。
良いデザインには温度があります。
手触り、匂い、湿度。
関わった人の体温が、仕上がりにうっすら滲む。
そこに音頭が加わると、
プロジェクトは踊り始める。
テンポを揃え、間をつくり、迷いをほどく。
クリエイティブディレクターは、
場をあたため、リズムを生む音頭取り。
「オンド」という名前には、
ディレクションで音頭をとり、
デザインで温度を上げ、
プロジェクトの動きを整える意志を込めています。
プロジェクトは、
機械的な工程ではなく、呼吸のある共同作業。
その呼吸を整え、体温を上げながら、
前へ進める存在でありたい。
2026年の年賀状は、
挨拶状ではありません。
社名の意味を、体験として届けるツールです。
手に取り、
触れ、
汗をかき、
茶を飲む。
その一連の動作の中に、
「オンドとは何者か」が滲む。
ちょうどいい温度で。
ちょうどいいリズムで。
2026年、オンドはもう一度、自分たちの名前を鳴らしました。
ちなみに手ぬぐいの柄の中に「ちょうどいいオンド。」というメッセージと、「オ」「ン」「ド」が隠れています。探してみてくださいね。
All|折尾 祐希